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千葉豪雨|大網白里市で災害ボランティア活動を行いました

発災から間もない大網白里市へ

2026年8月22日、千葉豪雨で大きな被害を受けた千葉県大網白里市を訪れ、災害ボランティアとして活動しました。

8月13日からの記録的な大雨により、千葉県内では住宅の浸水や土砂災害が相次ぎました。
大網白里市でも、大網駅周辺をはじめ広い範囲で道路が冠水し、住宅への浸水や車両の水没、土砂の流入など、多くの被害が発生しました。

ニュースでは被害の様子を見ていましたが、実際に現地へ入り、自分の目で見た光景は想像を超えるものでした。

大網白里市災害ボランティアセンターに集まったボランティア
大網白里市社会福祉協議会に設置された災害ボランティアセンター。多くのボランティアが集まっていました。

多くの人が集まった災害ボランティアセンター

当日は、大網白里市社会福祉協議会の災害ボランティアセンターで受付を行いました。

会場には、地元の方だけでなく、県内外から100名近いボランティアが集まっていました。

福井県から車中泊をしながら駆けつけた方や、ボーイスカウトの隊長を務める方など、年齢も職業も住んでいる地域もさまざまです。
その日の朝までは、お互いの名前さえ知らなかった人たちでした。

災害ボランティア活動前のオリエンテーション
オリエンテーション。熱中症への注意、休憩の取り方、雨天時の対応などが説明されました。

黒板には、「30分活動したら10分休憩」「少しでも危険と感じたら活動を中断」と書かれていました。

災害ボランティアは、無理をして自分がけがをしてしまっては、かえって現地へ負担をかけてしまいます。
安全管理も活動の大切な一部です。

受付後、活動上の注意事項や熱中症対策などの説明を受け、被災された方から寄せられた依頼と参加者を結び付ける「マッチング」が行われます。

災害ボランティアの班分けと活動内容の説明
マッチングによって班が編成され、リーダーを中心に活動内容と役割を確認してから被災したお宅へ向かいます。

現地に残っていた豪雨の爪痕

マッチングされた班ごとに必要なスコップや一輪車などの資機材を準備し、被災現場へ向かいました。

災害ボランティア活動に使用する資機材の受け取り
班ごとにスコップや一輪車などの資機材を受け取り、被災現場へ向かう準備をします。

現地へ近づくにつれ、道路や住宅地に残る泥が目立つようになりました。
水が引いた後も、住宅や敷地内には大量の泥や土砂が残ります。
それらを人の手で少しずつ取り除かなければ、被災された方は元の生活へ戻ることができません。

田んぼでは、収穫を前にした稲が広い範囲で倒れ、泥や石、流されてきた物が入り込んでいました。

千葉豪雨によって倒れた大網白里市の稲
豪雨によって倒れた稲。田んぼにも泥や石、さまざまな漂流物が流れ込んでいました。

さらに住宅地には、重機で取り除かれた大量の土砂が高く積み上げられていました。

住宅地から撤去された大量の土砂
流れ込んだ大量の土砂。重機による作業が続いていました。
 

現地の方によると、発災直後は道路が大量の土砂で埋め尽くされていたそうです。

レンガ塀に残る土砂の跡
レンガ塀の下半分には泥の跡がくっきりと残り、土砂が達した高さを物語っていました。

写真では、その大きさや重さ、現場に漂う泥のにおいまで伝えることはできません。
目の前に積み上がった土砂を見て、豪雨による水の力の恐ろしさを改めて感じました。

土砂のかき出し作業

今回は、被災した農家のお宅で、敷地内に流れ込んだ土砂のかき出し作業を行いました。

作業を行った敷地のほぼ全面に、約30cmの土砂が堆積していました。
これを元の状態に戻す作業は途方もなく、心が折れそうになるほどでした。
さらに、水を含んだ土砂は非常に重く、スコップですくって運ぶだけでも大変な体力を使います。

被災された農家の方にお話を伺うと、「ここ数年で被害に遭うのは3回目で、今回の豪雨では車も廃車になってしまった」とおっしゃっていました。

ご自身が大変な状況にあるにもかかわらず、疲れたボランティアを気遣い、よく冷えたスイカを振る舞ってくださいました。
その温かい心遣いが、今も強く印象に残っています。

泥の中には石や木片、生活用品などが混じっている場合もあり、足元にも十分注意しなければなりません。

それでも、初めて顔を合わせたボランティア同士が、自然に声を掛け合います。

「こちらを運びます」
「無理せず休みましょう」
「次はここを片付けましょう」

お互いにできることを補い合いながら、次第に一つのチームとなって作業を進めていきました。

農家の敷地内に流れ込んだ大量の土砂
農家の敷地内に流れ込んだ大量の土砂。重機が入れない場所のため、人の手とスコップによる作業が必要でした。

一人でできることには限界があります。
しかし、何人もの力が集まれば、少しずつでも確実に作業は前へ進みます。

熊本での災害ボランティア活動でも感じましたが、被災地の復旧を支えているのは、こうした人と人とのつながりです。

作業中に突然の激しい雷雨

この日の午後2時ごろ、活動中に突然、激しい雷雨が降り始めました。

この日の活動では、二次災害を防ぐため、「雨が降った場合は活動を中止する」と事前に説明されていました。
雨によって足元が滑りやすくなるだけでなく、再び水位が上がったり、土砂が崩れたりする危険があるためです。

激しい雷雨の中を戻る災害ボランティア
活動中に突然の激しい雷雨。泥に覆われた道を、ボランティアが安全を確認しながら戻ります。

雷が鳴り始め、リーダーから活動中止が告げられました。
なかには「このぐらいなら、まだ大丈夫ですよ」と、作業を続けたがるボランティアもいました。
しかし、被災された方のために少しでも作業を続けたいと思っても、自然を相手に無理はできません。

「安全を最優先にする」という判断の大切さを、現場で改めて実感しました。

戻った後は、泥で汚れた長靴や道具を洗浄しました。
浸水後の泥には、下水や汚水、細かなガラス片などが混じっている可能性があります。
感染症やけがを防ぐため、活動後の手洗い、長靴や道具の洗浄・消毒までが大切な作業です。

活動後に長靴や道具を洗浄する災害ボランティア
活動後は、長靴や道具に付着した泥をきれいに洗い流し、消毒します。

現地へ行かなければ分からないこと

以前、熊本で災害ボランティアを行った際にも、「現地へ行かなければ分からないことがたくさんある」と感じました。

今回の大網白里市でも同じです。

被災地域から少し離れると、普段と変わらない日常があります。
しかし、そのすぐ近くでは、住宅に流れ込んだ泥を取り除き、濡れた家財を運び出す作業が続いています。

災害は、地域全体を同じように襲うわけではありません。
深刻な被害を受けた場所と、普段に近い日常が営まれている場所が、すぐ隣り合っていることがあります。

そのため、外から見ただけでは、本当に支援を必要としている場所や人が見えにくくなります。

大網白里市での災害ボランティア活動を終えた丸島冬隆
泥と向き合い、復旧作業の大変さを自分の体で実感した一日となりました。

災害ボランティア活動証明書をいただきました

活動終了後、大網白里市災害ボランティアセンターから「災害ボランティア活動証明書」を発行していただきました。

証明書には、2026年8月22日、大網白里市内において、住宅清掃や家財搬出作業などを行ったことが記載されています。

大網白里市災害ボランティアセンター発行の活動証明書

一日の活動でできることは、長い復旧へのほんの一部分にすぎません。
それでも、被災された方の生活再建に向けて少しでも力になることができたのであれば、現地へ行って本当によかったと思います。

鉄人防災士として伝えていきたいこと

災害のニュースを見て、被害の大きさを知ることは大切です。
しかし、現地で泥の重さを感じ、被災された地域を歩き、復旧に携わる方々の姿を見ることで、初めて分かることがあります。

災害は、決して遠い場所だけで起こるものではありません。
今回の被災地である大網白里市は、東京からも決して遠くない場所です。

「もし、自分の住んでいる街で同じことが起きたら」
「自宅に水や土砂が入ってきたら」
「電気や水道が使えなくなったら」

平時から具体的に想像し、備えておくことが大切です。


災害を恐れて知らぬふりをするのではなく、災害を知ったうえで、楽しく防災をする。

今回、大網白里市で自分の目で見て、体験し、学んだことを、これからの「鉄人防災士」としての活動や防災体験セミナーにしっかりと生かしていきたいと思います。

被災された皆さまが、一日も早く安心した生活を取り戻されることを心よりお祈り申し上げます。


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